■尿路感染症

尿の通り道(尿路)のうち、腎盂に感染が起った場合を腎盂腎炎、膀胱に感染が起った場合を膀胱炎、尿道に起った場合を尿道炎といいます、これらをまとめて尿路感染症といいます。

症状

子どもの尿路感染症は症状がはっきりしないことが多いので(熱だけで、排尿時痛、頻尿などを言わない)、診断が難しいです。
新生児期や乳児期には発熱以外の特異的な症状を伴わないことも多く、尿の検査をして初めて診断されることも少なくありません。他に顔色不良、不機嫌、嘔吐、下痢、哺乳力低下などの症状を認めることもあります。
学童期以降であれば、腎盂腎炎の時は発熱、腰背部痛、全身倦怠感などを、膀胱炎の時は排尿痛、頻尿、残尿感などの膀胱刺激症状を訴えます。

診断

尿の検査が必要です。尿検査で尿の中の白血球の数が増えていることや、尿を培養することにより、炎症を引き起こしている細菌の種類が分かります。ある一定の数以上(一万個/mL)の菌が検出されて、尿路感染症と診断されます。細菌の種類としては大腸菌によるものが多くみられます。その他の検査として腎盂腎炎の場合は血液中の白血球が増えたり、CRPという炎症反応の値の増加がみられます。
乳児期の尿路感染症は男児に多く、その原因として膀胱尿管逆流現象(VUR)や水腎症などの先天的な尿路異常が存在していることがあります。1歳以降になると逆に女児に多くなります。それは女児の方が尿道が短く感染を起こしやすいためと考えられています。先天的な異常を疑ったときは超音波エコー、膀胱造影、腎盂造影、腎臓シンチグラフィーなどが行われます。

治療

治療は抗生剤の投与です。軽症の場合は内服の薬でも十分に治りますが、新生児や乳児期早期の場合は尿路感染から敗血症などを引き起こすことも少なくなく、そういった場合には入院して静脈注射で抗生剤の投与が必要になります。抗生剤の投与期間は2週間前後と、風邪などに比べると比較的長く続けなければいけません。
また、VURなどの基礎疾患がある場合は尿路感染症を反復しやすく、何度も反復するような場合では抗生剤の長期予防投与が必要になることもあります。
中途で薬をやめると再発しますので、抗生剤はきちんと服用しましょう。
いつもよりたくさん水分を飲んだり、与えてください。尿で細菌を洗い流すような気持ちでたくさん飲んで、おしっこを我慢しないでしてください。

再発予防

尿路感染症をくり返すと腎臓に障害が残ることがあります。女子の場合は半年以内に60%は再発しますので、注意が大切です。
何度も尿路感染症を繰り返す場合には、水腎症や膀胱尿管逆流現象などの尿路奇形の可能性があります。


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