■言葉の発達                                  

話しことばは、通常2歳前後から始まるとものと考えられています。ご両親や家族の人々とお喋りや、やりとりが目立ってくるのは確かにこの時期ですが、意味のあることばを話せるようになる以前において、既に周囲の人の話すことばを聞いて分かることが多くなっています。これがことばの学習の基礎作りになっているのです。また、その学習過程においては、子どもの成長に応じた発達段階があります。                                
◎生後1〜2週間                         

赤ちゃんは、おなかが空いたとか、暑いとかおむつが汚れたとか痛いなどの不快な状態や気持ちになると、反射的に泣いて気持ちを表出しますが、気分がよいときなどには、「アーアー」といったような快い声を出したりしています。この時期にはいずれにしても意味がはっきりしない発声動が盛んに行われます。                                                

◎2〜3週間                                                    
泣き方に変化が見られるようになります。例えば、おなかが空いているときとおしっこの時とで泣き方が違ってきて、世話をしているお母さんは、赤ちゃんがどちらの要求を出しているのか分かるようになります。要求を出せば、周りの人がそれに応じてくれることの繰り返しが行われますので、この時期から世話をする人と赤ちゃんの間で気持ちのやりとりの基盤がでてきます。         
◎2〜3ヶ月

赤ちゃんは、泣き声以外に「ンマンマ」とか「ウーウー」といった声を出し、またそれを聞いて楽しむようになります。この時期には、泣いている時より、泣かない時の方が音をたくさん出したり、プとかブ(少し遅れてマ)のように口唇を使う音をたくさん出すことが見られます。こういう、バブバブや自分の声を遊び道具とすることは、音を作り出す口唇、舌、口の中の筋肉などの動きにとって大切な練習になっているのです。                                         
◎8〜9ヶ月

赤ちゃんは、周囲の人の発している音をまねて繰り返すようになります。お手本の音と似た音を出す発声活動、つまり聞く(感覚)、発声する(運動)の二つの活動に結びつけられる能力がついてきたからです。この段階で赤ちゃんは、目的に合った違った音声を使うことが次第にできるようになります。                                                       
◎9〜10ヶ月

周りの人の云うことばをまねしようとしたり、繰り返したりするようになります。音はでたらめであったりして、同じことばになっていませんが、それらしく聞こえます。また食べ物が「ウマウマ」のように、音声と意味は結びついていません。まねをすることだけに興味を持っているのでしょう。この時期にはハイハイして動けるようになるので、行動する範囲が広くなり、経験や関心が増してきます。その中で模倣のおもしろさを知り、周りの人たちのことばの使い方を耳と目または全身を使って吸収して、赤ちゃん自身の中に蓄えておく時期です。この時期にできるだけ多くの生活経験を与え、話しかけを多くし、ことばの刺激をたくさん与えることが大切なのです。                 
◎1歳〜1歳半                                                  
平均的な子どもではこの頃に、マンマ、ママ、ブーブと言ったことばらしいものが出るようになります。単に周りの人のことばをまねて繰り返すのではなく、意味と結びつけられるようになります。話ことばが遊びの道具ではなくて、自分の要求を他人に伝える手段だと理解するのがこの時期です。   
◎1歳半〜2歳

2歳近くになると、お腹が空くと、「マンマ、マンマ」と要求し、「お父さんは」 と尋ねると、「パパ、アッチ」と2語文で話せるようになります。構音の面では、舌先の動きを伴う、ダ行、タ行、ナ行、チャ行などの音が使えるようになり、使用できる単語の数も約200から250語と急速に増えます。
◎2歳〜3歳

この時期は、いろいろな物事を知りたがるときで、「なに」とか「どうして」ということばを多く発します。発語は2語文がほとんどです。名詞や動詞の他にも代名詞や形容詞や副詞などが使用されるようになります。また、きのう、あした、前、後などのことばも理解し使えるようになります。構音出きる音は、ヤ行、カ行、ガ行、パ行、サ行、ワ行などで、使用できる単語は900〜1000語となります。シャ行 、サ行、ザ行、ラ行はまだ使えず、赤ちゃんことばや幼児音が多いのでかたことの話ですが、ことばでの会話はほとんどできます。この頃から、子どもたちはお母さんの手から離れて外へ出て近所の子どもと遊ぶようになります。ことばは、子ども同士の社会で使ったり、新しいことばを知ったりしながら急激に発達していきます。このように友達と遊べるようになるという社会性の 発達と、ことばの発達とはとても関連が深いのです。                            
◎3歳〜4歳                                           

3歳を過ぎると自己主張が強まってきて自分を表現するのに、「ぼく」、「わたし」のような代名詞を使うようになります。文も、修飾語がついたり、理由の内容をつなげたり長くなります。遊びの内容が複雑になるに伴って、ことばの方も順序立った長い話が出きるようになってきます。使える単語の数も1500前後となり、キャ行 、ギャ行、シャ行、ヒを除いたハ行音も正しく発音できるようになります。                                                           
◎4歳〜5歳                                                    
5歳に近づく頃には、子どもの会話はほぼ100%通じるようになり話しことばの面でも一人前になってきます。助詞や接続詞などの使い方にも慣れ、曜日や順序数も 使われるようになります。使うことのできる単語は2000語位で、日常で主として使われる単語を習得します。構音は、サ行、ザ行、ラ行、ツ、ヒ、ヒャ、ヒョの音も出てきて、6歳までには、ほとんど完成します。
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