■マイコプラズマ感染症

Mycoplasma pneumoniaeというウィルスと細菌の間の大きさの病原体が原因となってさまざまな臨床症状を呈します。そのうちのひとつが肺炎です。
マイコプラスマは飛沫感染しますが、感染力はそれほど強くなく、家族や同じクラスで友達にうつります。潜伏期間は1〜3週間程度と考えられています。Mycoplasma pneumoniaeは気道分泌物から発症の2〜8日前から検出されるようになり、無治療では発症の1週後に一番多く、4〜6週後まで検出される。感染のピークは4歳ごろにあり、学童期の肺炎の3割、小学校高学年から中学生では肺炎の6割がマイコプラスマ感染によるといわれています。
感染後には血の中の抗体が上昇しますが、この抗体は2年程度で低下してしまうので、再感染することがあります。また肺炎自体はアレルギー反応という考えもあり、一度かかると一生かからない病気ではありません。昔は4年に1度オリンピックの開催年に(西日本はその次の年)はやったのですが、現在はこの流行の周期は明らかでなくなって来ています。いつでもあるようです。

症状

発熱、咳、咽頭痛、頭痛、鼻汁、倦怠感などが主症状です。病初期には乾いた咳ですが、次第に湿った咳になっていきます。大人の方が感染すると、咽頭痛を訴える方が多いです。自覚症の強さの割りに咽頭の発赤が強くないのが特徴で、通常の治療をしていると痰の絡んだ咳になり2〜3週間以上続きます。喘息の発作を誘発して、胸がゼイゼイすることがあります。

診断

血中のマイコプラズマ抗体が上昇、寒冷凝集反応が増加します.胸部レントゲン写真ではスリガラス状の陰影を生じます。一側性のことが多く、40%は右下肺野に陰影を認めます。

治療

Mycoplasma pneumoniaeは細胞膜をもたないので、通常使う抗生剤が効きません。ペニシリン系、セフェム系抗生物質は無効です。マクロライド系抗生物質(クラリス,エリスロシン,ジスロマック,リカマイシンなど)が有効です。テトラサイクリン系、ニューキノロン系抗生物質は有効ですが、小児では副作用の点から通常は用いません。

合併症

3〜4%に中枢神経症状(髄膜炎、脳炎)、8〜15%に消化器症状(下痢、嘔吐、食欲不振、肝機能異常)、3〜30%に発疹などの皮膚症状を生じることがあり、臨床像は多彩です。
                                                                            
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