性格
子どもの性格形成
子どもの性格は、子どもが生まれたときから今日まで、親が子どもをどのようにあつかってきたか、子どもをどのように育ててきたかによって作られたものなのです。
もちろん子どもの性格の基礎には、子どもが両親から受けとった遺伝的なものもあります。けれども、子どもの表面的な性格は、子どもの生後の経験によって作られたと考えてよいのです。もし、子どもが望ましくない性格をもっているとしたら、それは親の責任です。子どものせいにしてはいけません。ですから、望ましくない性格を直したいと思うのなら、まず親自身しつけの仕方や子どもに対する態度を反省しなければなりません。しつけの仕方や子どもの育てかたが適切なものであれば、子どもは望ましい性格の持ち主に成長します。
お母さんは、子どもの悪い面ばかり気にする傾向があるようです。子どもの性格を考えるとき、悪いところばかりを気にして子どもをしかったり、思い悩むのではなく、子どもの良い性格に目をむけて、良いところをさらに良くする努力をしてください。

落ち着きがない
子どもは多かれ少なかれ落ち着きのないものです。自分でできる・できない、やってよい・悪いにかかわらず何でも積極的に動き回ります。その行動はお母さんにとって望まざる行動も多いと思いますが、危険がない限りできるだけやらせてあげてください。
しかし、食事清潔といった基本的習慣の躾もしなければいけないので、しばしば子どもとぶつかる場面も多いでしょう。一貫した両親の態度とその子の発達に応じた時期を捕まえて、根気よく絶えず褒め励ましながら、暖かく躾けていきましょう。
躾とは、幼児の行動をコントロールして、外部の力に従わせることであり、子どもにとって決して楽しいことではなりません。しかしお母さんとの信頼関係があれば、自律性が生まれてきます。過度の躾、過度の抑制はいけません。
幼稚園に就園するころになると、大人の要求に合わせてゆくようになり、友達の中で遊べるようになると落ち着いてくることが多いのです。
しかし、落ち着きのなさが著しく、お母さんの話をしばしば聞いていないとか、衝動的で自分勝手な行動をとる、3歳を過ぎても他の子どもと遊べない等心配がある場合は受診してください。

飽きっぽい
子どもが本当に興味を持つことをどんどんやらせていれば、長続きするようになり、その中で根気強さも育っていきます。
落ち着いた雰囲気の中でじっくり遊べるような環境を作ることが大切です。子どもが遊びに熱中している時はそっとしておきますが、時には子どもの相手をして一緒に遊んだりしてあげましょう。
おもちゃは手当たりしだいに買い与えないように注意します。
家族でしつけの方針を決め、一貫したかかわり方をすることがとても大切です。

うち弁慶
子どもは本来何でも自分でやりたがるものです。自分で出来る事は何でもやらせるとともに、我慢することも教えていかなければいけません。
大人の中でわがままに過ごさせないで、外へ連れ出して子ども同士で遊ばせるようにしましょう。甘やかしてばかりいるのではなく、何でも自分で出来るという自信をつければ、外でも消極的にならずに、伸び伸びとふるまえるようになるでしょう。

泣き虫
子どもが泣くと、それがどんな要求でも受け入れるような関わり方をしていると、子どもは泣けば何でもかなえてもらえると思い込むようになります。
小さな頃から過保護で子どものご機嫌ばかりとっていると、大きくなってから我慢や要求どおりにならないことをいって聞かせても難しく、今までと同じように泣いて要求を通そうとします。
欲しいものややりたいことがあったら言葉で伝えること、泣いても聞いてあげられないことがあることをやさしく言って聞かせましょう。そして、言葉で要求を伝えられたときは、おおいにほめてあげることです。
子どもの要求を頭から否定してはいけませんが、お母さん自身が、聞いてあげられる要求か、聞いてあげられない要求かの判断をきちんとつけ、聞いてあげられる要求は泣く前にかなえてあげましょう。受け入れられないときは、どうしてだめなのかを子どもが判る様に説明して納得させます。
一度「だめ」と言ったことは、最後まで通すことが大切です。途中で子どもの言いなりになってしまうのではなく、我慢強さを育ててあげましょう。

臆病
厳しく叱り過ぎると、小さなことでおびえる子になってしまうので、気をつけましょう。
「お母さんがついているから大丈夫」と安心させて、一緒に行動してあげましょう。

引っ込み思案
少しずつ自信を積み重ねていくことが大切です。その為には、生活経験を豊富に与える事がもっとも大切で、どんどん色々なことを自分でやらせ、経験を通じて自信をつけさせることです。くれぐれも、引っ込み思案だということで、しかりつけたり、けなしたりしない事です。
神経質
神経質というのは、環境の変化に順応する力が無く、すぐに熱をだしたり、下痢をしたり、身体的にも抵抗力が弱く、不安状態にすぐ陥り易かったりというような環境への適応力を欠いた場合を言うのであって、音に対して臆病だとか、小さなことに対してこだわるという理由だけでは、神経質な子とはいえません。いずれにしても、周りのものがびくびくせずに、のんびり育てていくことを心がけましょう。そうでないと、本当の神経質な子になってしまうので気をつけましょう。
依頼心が強い
依頼心がつよい理由としては、子どもが助けを求めるとそばにいる大人がすぐに手助けをするために、子どもに何でも助けを求めれば自分の思う通りになるという習慣がついてしまったためで、こういう場合には、助けを求められても周りの大人がすぐ手を出すことをやめましょう。しかし、長年やってきたやりかたを急に変えるのではなく、少しずつ変えていくことが大切です。
また、親が子どものすることに口を出しすぎるために、子どもが自分のやることに自信を失っている場合は、子どもの自信を回復させる必要があります。その為には、子どもが一人で完全に出来る易しいことをやらせてみます。親としては、口を出したり、手を出したりすることは一切せずに、子どもが独力でやりとげられるように働きかけ、出来たら褒めてあげましょう。こういうことを繰り返しながら、内容を段々と難しくしていくのです。子どもは、一つのことを独力でやりとげたことによって、自信を持ちます。
甘えっ子
母親に甘えることは、子どもの発達にとって、とても大切なことです。冷たく突放す事はせず、子どもを受け入れ、甘えさせてあげましょう。
母親のひざに乗ったり、母親に抱きつくのは、子どもが肌の触れあいを求めているからです。子どもは母親との肌の触れあいによって、心の中にある緊張や不安をときほぐしているのです。子どもは毎日新しいことを学び、成長していきます。これらの学習が能率的におこなわれるためには、子どもの心が安定していなければなりません。心を安定させる手段は、母親の肌の触れあいしかないのです。
えてして、自立心や独立心が発達しないのではないかと心配になりますが、母親の膝があるからこそ、子どもは新しい未知の環境の探索に出かけていくことが出来るのです。母親の膝は、心の不安や緊張をときほぐし、心の安定を取り戻す絶対安全な場所なのです。自立心の発達のために、母親との肌の触れあいは無くてはならぬものです。
肌の触れあいは、子どもの精神保健のためにも、欠くべからざるものであるのです。
強情っぱり
子どもの自我が発達してくると、今迄親の言う通りになってきた子どもが、突然「いや、いや」を連発したり、自分の要求を何とかして通そうとする姿が見られるようになります。自分は今何がしたいのか、自分のしたいことをじゃましていることに対して、はっきりわかってきたのです。こういう時期を第一反抗期と呼んでいます。
親としては、子どもの要求を全て受け入れてもいけませんが、子どもの要求がもっともなものであれば、受け入れてあげましょう。けれども、それが出来ない事であれば、頭ごなしに叱りつけず、なぜ出来ないのかをきちんと説明して拒否するべきです。

のんびり
人は、それぞれ自分に合ったテンポを持っています。これは精神テンポなどと呼ばれています。テンポの早い人は気が短く早口で、テンポの遅い人は、気が長くしゃべりかたもゆっくりしている傾向があります。母親の精神テンポが早くて、子どものテンポが遅いと、母親にしてみればのんびりな子ということになります。自分の経験では早生まれの子はのんびり屋さんが多いようです。
「早く、早く」と叱りつけるよりも、早くしなければならぬ時はお母さんが手伝ってあげましょう。それも、全てを手伝うのではなく、子どもが自分でやろうとしているのを、ちょっと手伝ってあげるという態度でやることが大切です。そして、子どもに、自分でやって出来たんだという気持ちを持たせてください。