三原クリニック 小児科・アレルギー科

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更新情報

予防接種法の改訂について

麻疹・風疹の予防接種について(平成17年10月3日号)

平成18年4月1日から麻疹・風疹の予防接種は単独でなく、二種混合注射になります。それに伴い、それぞれの単独注射は予防接種法から外れて、任意接種になります。しかも今まで7歳6ヶ月未満にまで認められていた接種期間も二種混合接種では2歳未満に制限されます。単独接種が任意になっても、接種料金は市町村に負担するように厚生労働省は指導しているようですが、今のところ全国の市町村の反応は鈍いようです。また平成18年3月31日までに麻疹・風疹の単独接種を受けたものは二種混合による2回目の接種を受けられないとの今のところの決定ですが、日本医師会の担当理事また複数の予防接種の専門家の言によれば、現在単独接種を受けた方も2〜3年後までには混合注射による2回目の接種が可能になるとの見通しです。そこで、次のような考え方での接種をお勧めします。

  1. 平成18年2月までに1歳になるお子さんは、誕生日またはその後1〜2日以内に麻疹接種を受けることをお勧めします。その後4週後に風疹の接種です。
  2. 平成18年3月に1歳になるお子さんは、4月1日以降に二種混合接種を受けましょう。(麻疹と風疹の2種類を1ヶ月以内に接種することが難しいために)
  3. 平成18年3月31日までに2歳以上になる方は麻疹または風疹、または両方の接種を早急に受けることを強くお勧めします。
  4. 入学前検診や3歳児検診でも接種されていない方は多く見つかりますが、18年4月以降はその年齢で接種漏れを見つけても自費での接種しかできません。平成18年3月一杯に接種を受けましょう。
  5. 今回の騒動でも、厚生労働省には未接種者救済とか激変緩和、移行措置とかの考えは一切無いようです。

私のような小児科医から言わせると、厚生省の役人の考えは大勢のお子さんになるべく接種の機会を与えようとしない強者の考え方です。

  1. 麻疹と風疹に係る定期の予防接種の対象者をいずれも次のとおりとする
    第1期:生後12ヶ月から生後24ヶ月に至るまでの間にある者
    第2期:5歳以上7歳未満の者であって、小学校就学の始期に達する日の1年前から、当該始期に達する日の前日までの間にある者
    (施行日 平成18年4月1日)
  2. 日本脳炎に係る定期の予防接種の第3期予防接種を廃止する
    (施行日 平成17年7月29日)
麻疹と風疹ワクチン

混合ワクチンになり、麻疹と風疹の両方が1回ででき、しかもその混合ワクチンを2回接種できるようになりました。問題は第1期の接種期間が短縮されることです。今までは1歳から7歳6ヶ月未満まで接種できたのが、1歳台しかできなくなります。今までの厚生労働省の扱いを見ていると、救済措置はないので、平成18年4月1日に、2歳以上になっている児は風疹や麻疹の予防接種は受けられなくなりますので、3月31日までに受けましょう。風疹ワクチンを接種していない児は、ポリオや三種混合1期の追加より、風疹を優先して接種しましょう。第2期の接種を導入することは画期的なことです。簡単に言うと、5歳以上7歳未満で、小学校入学1年前から、入学1日前までの児が対象です。4月1日からですので、前年の4月1日から入学する年の3月31日まで接種できると考えてよいでしょう。すなわち、対象者は再来年(平成19年)1年生になる児です。

日本脳炎

日本脳炎第3期(中学生対象)は、平成17年7月29日以降は接種不可能

平成17年8月1日に手に入れた予防接種法施行規則及び予防接種実施規則の一部を改正する省令(平成17年7月29日 健感発第0729001号)の抜粋は、以下の通りです。

定期の予防接種の対象者 第1の1の(1)

麻しん対策を強化し、風しんによる先天性風しん症候群の発生を予防するため、麻しん及び風しんに係る定期の予防接種の対象者をいずれも次に掲げる区分に応じ、それぞれ次に定めるものとすること。
ア 第1期の予防接種 生後12月から生後24月に至るまでの間にあるもの
イ 第2期の予防接種 5歳以上7歳未満の者であって、小学校就学の始期に達する日の1年前の日から当該始期に達する日の前日までの間にあるもの

定期の予防接種の実施に関する事項 第1の3の(2)

麻疹及び風疹に係る定期の予防接種について、乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチンを用いて接種を行うこと

経過措置 第2の2

麻しんまたは風しんに係る定期の予防接種について、第1期及び第2期の予防接種ともに乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチンを用いることとしているところ、当面、平成18年4月1日前に麻しんまたは風しんに係る定期の予防接種(麻しんまたは風しんの単抗原ワクチンのいづれかを接種)を受けた者については、第2期の予防接種の対象者としないことし、したがって第1の1の(1)は、適用しないこと
なお、平成18年4月1日以降に5歳以上7歳未満のものであって、小学校就学の始期に達する日の1年前から当該始期に達する日の前日までの間にあるもの(同日前に麻しんまたは風しんに係る予防接種のいずれも受けていない者に限る。)については、第2期の予防接種の対象者となるものであること。

留意事項 第3の2の(2

平成18年4月1日以降、麻しん又は風しんの単抗原ワクチン接種は、法に基づかない予防接種となること及び第2に2に留意の上、同年3月1日から3月31日までにおける未接種の対象者について、同年4月1日以降にも接種機会の確保が可能な場合は、同日以降の接種を勧奨するように配慮すること。

ご説明と私の考え

麻疹・風疹2種混合ワクチン接種(2種混合注射と略す)ができることは手間が一回で済むので、お母様にとっては朗報です。 それプラスどんな方でも2回接種できれば一番良かったのですが、2回目の接種は1回目も2種混合注射を受けた人だけに限られました。 どうしてそうなったかがよく判りません。 それぞれ単独でしていて、2回目を2種混合注射で受けても、効果や副作用に変化がないことはわかっていることです。 何か医学以外の要素が働いて、このような決定になったとしか思えません。 通常前のシステムと変わったシステムとあいだを取って、急な変更にもついていけるようにするのが「経過措置」だと思うのですが、前回より接種年齢は制限し、しかも今まで接種したのとの継続性は認めないというのだからあきれてしまいます。 そこにはなるべく多くの子ども達に接種して、麻疹、風疹、先天性風疹症候群に罹る子ども達を極力少なくしようという意図は全く感じられません。 純粋に2種混合注射を2回接種するグループを作り、疫学調査に使う意図が隠されているように思えてなりません。 平成18年3月に1歳を迎えるお子さんは、麻疹接種を延期して、4月以降に2種混合を薦めるように書いてあります。 麻疹の恐さを知っているから、集団生活に1歳前に入るお子さんには1歳前に一度麻疹の予防接種を受けるように薦めている我々にとっては、麻疹を1ヶ月でも延期するように薦めるという感覚が信じられません。 多分3月に麻疹をすると、4月に風疹をするか、二種混合をするかしなければいけなくなり、自分で作ったルールを破ることになるので、苦し紛れにこのような文章を書いたのでしょう。 机に向かってこの文章を書いている役人の感覚なんだ=これが公衆衛生をつかさどっている、臨床を知らない麻疹の恐さを肌で知らない役人の感覚なんだと つくづくそう思います。 もし接種せず、麻疹に罹ったらどうするのでしょうか?  それでも麻疹に罹るのが恐いのでしょう。これを薦めよと書いてあるのは3月に接種すべき人だけに限っています。 小児科医としては、15歳未満の子ども達全員に麻疹・風疹の二種混合を2回接種できるとしたい・・こういう思いです。

お詫び

私は 麻しん風しん混合ワクチンによる第2期の予防接種は平成18年4月1に以降小学校入学1年前から全員が接種できるのだと思っておりました。ところが今回の通知で、2期を受けられるのは1期も麻しん風しん混合ワクチン(二種混合)を受けた者でないといけないことが通知されています。 こんな通知が来るとは思ってもいませんでした。今小児科医のメーリングリストはこの問題で大騒ぎです。 私の観測が甘く、皆様にご迷惑をおかけいたしましたことをお詫び申し上げます。 ですから平成18年2月末までに麻しんや風しんの単独ワクチンを受けた者は、両方接種していても、第2期の追加は受けられません。 今まで私は追加接種は全員ができるものと考えて、約1年以上前から麻しんや風しんを接種した方への抗体検査をお勧めしておりませんでした。しかし2回接種ができないことが判明した以上、追加接種のできない方への麻疹や風疹抗体検査を再開いたします。 風疹の予防接種を受けてから抗体検査といわれなかった方及び言われたけどまだ検査を受けておられない方は早急に検査を受けてください。麻疹や風疹の単独のワクチンが来年4月以降には発売されないことも考えられますので、追加免疫を受けるのでしたら今のうちです。